2023年度事業計画

基本方針

  日本経済の足元では、長引くコロナ禍に加え、資源価格などの高騰、円安の急伸、対露制裁に伴う

サプライチェーンの混乱など、複合的要因による物価上昇が、生活や企業経営を直撃しております。

今まさに長引く停滞から変革への転換期を迎えているのではないかと考えます。

このような中、日本商工会議所では、『日本再生・変革に挑む~志を高く、新しい時代を切り拓く

~』をテーマとし、事業計画では、「Ⅰ.中小企業のイノベーションの創出・成長支援 Ⅱ.人と企

業が輝く地域の創造 Ⅲ.商工会議所機能の強化」を柱に各種の事業を推進していくこととしており

ます。

中小企業のイノベーションの創出・成長支援では、「中小企業の自己変革・取引価格の適正化・生

産性向上に向けた支援」「多様な人材の活躍推進と産業人材の育成・リスキリングの推進」「中小企

業の人手不足解消に資する生産性向上、自発的な賃上げに向けた環境整備」などを掲げ、中小企業の

収益力向上、コスト増加への対応を支援することとしています。

また、人と企業が輝く地域の創造では、「観光立国の復活に向けた観光地域づくりの推進」「民間

主導による公民共創まちづくりの取組みの推進」「地方創生の推進、国土強靭化・社会基盤整備」

「地域ブランドの価値向上・地域課題解決支援」などを掲げ、コロナによる価値観の多様化・デジタ

ル技術の普及は、地方創生を再起動させる好機ととらえ、各地域の成長ポテンシャルを最大限に引き

出す取組みを一層推進していくとしております。

商工会議所機能の強化では、「対話を重視した『現場主義』『双方向主義』の継続・発展」「変化

に対応できる商工会議所職員の人材育成・確保」「組織・財政基盤の強化」「商工会議所のプレゼン

スの強化」など、変化に対応できる強い足腰を鍛え、組織運営を行う基盤を強化していくこととして

おります。

古川商工会議所は、コロナの影響を見据え、中期ビジョン2020を基軸として、「重ねた歴史と

ともに 創りたい未来・地域へ」をテーマに、「中期ビジョン2023」を策定し、さらなる進化に

より、喫緊の課題解決に向けて、積極的に取り組んでまいります。

 策定にあたり引き続きSDGsの考え方を、商工会議所の活動理念そのものととらえ、我々が直面

するパンデミックや大規模自然災害など、未曾有の危機を乗り越え、より良い未来に導くための重要

な羅針盤としてまいります。

 そして、持続可能で豊かな生活基盤の創造を目指し、多くのステークホルダーの英知を結集して、

変化の激しいビジネス環境をしなやかに強く生き抜く強靭さ(レジリエンス)をもって事業展開し、

成長につなげてまいります。

主要事業

1. 中小企業のイノベーションの創出・成長支援

  中小企業・小規模事業者の最も優れた強みは、環境変化に柔軟に対応できる「自己変革力」で

す。商工会議所では、デジタル化による生産性向上、事業承継、創業支援など、各事業者が持ち前

の自己変革力を最大限発揮できるよう、各支援機関とも連携を強化し、伴走型の支援を行ってまい

ります。更に、新型コロナウイルス感染症は、中小企業経営に深刻な影響を及ぼしており、経営相

談窓口を通じた支援とマル経融資、各種補助金等の活用支援を引き続き強化します。また、デジタ

ル実装・DXの推進に向けた経営者の意識改革・人材育成等を、ハイブリット型のセミナー・相談

会を通じて、取り組みの機会を創出します。

2.地域経済の好循環を生み出す地域づくり

 コロナ禍を経験し、地域の社会問題解決に関心が向いている今を好機として、デジタル技術を駆

使し、人材流失を止め、移住・定住に繋がる生活圏として、地域の価値を高めていくことが必要で

す。商工会議所は、官民連携の拠点として、地域経済の好循環を生み出す、ローカルファーストな

まちづくりやインバウンド再開を見据えた観光振興、農業との連携による成長産業化など、魅力あ

る地域づくりに貢献してまいります。また、JR古川駅周辺の活性化、石巻新庄道路の整備促進な

ど、長期的に将来を見据え、活動を展開してまいります。

3.新時代における商工会議所機能の強化

  会員数の持続的拡大、会議所活動の基本である部会・委員会の事業を横断的に強化し、地域や会

員のニーズを反映した事業を推進してまいります。今後も会員や市民の信頼に応えられる能力の開

発とコミュニケーション能力の向上に努め、「現場主義」「双方向主義」の徹底、情報発信力の強

化を図ってまいります。併せて、収益事業の展開や商工予算等の増加策を積極的に検討し、実施し

てまいります。

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